横浜市中区の本牧地域は、約40年前まで多くの米軍施設や住宅が建ち並んでいたこともあり、今でも残るアメリカ文化をその街並みに感じることができます。そんな本牧にある『マツザキ商店』は、ミリタリーアイテムを中心に海外で直接買い付けた古着や雑貨を販売するお店。驚くべきは、その商品数！きっとオンリーワンのお宝に出会えますよ。

払下げ品を扱うお店から現在の形態へ

創業は1930年代、当時は官公庁からの払下品を扱う『松崎商店』として東京都台東区東上野でスタート。被服や作業用品・合羽・馬具、また国鉄や警察などからの払下品も取り扱っていたそうです。1963年に横浜市南区に支店をオープンし、その頃には米軍のものも多く取り扱うようになっていました。本牧へは2017年に店舗を移転。現在では、ミリタリーファッションを中心に海外で買い付けた古着や雑貨を販売しています。

アパートメントの一角に位置する店舗は、店内へ入ると意外や意外、木材がふんだんに使われ、3部屋分を使用しているそうなので広くて天井も高い。所狭しと商品が並べられていますが、圧迫感や殺伐とした雰囲気はなく、居心地のいい温かさすら感じます。オーナーの片山良太郎さんも、笑顔がステキで、物腰が柔らかく、気軽に相談ができそうな方。お人柄がお店の雰囲気にも出ているようです◎

オーナーの片山さん

ミリタリーファンはもちろん、輸入雑貨好きの方も必見の品揃え

オーナーの片山さんは、2002年にマツザキ商店を継がれました。以前は大手飲料メーカーにお勤めだったとのこと！店内の品揃えを見るとミリタリー一筋の方かと思ったので驚きです。

“お店を継いだ当初は全く商品の知識がなかったため、とにかく常連のお客様に商品のあれこれを聞いて覚えました。商品の買い付けも、全くコネやルートがなかったので、とりあえず航空券を買って、現地で電話帳に載っているお店の住所を調べて訪問して買い付け。20年以上経った今でも、現地の人に聞いたりしながら、新しいお店に訪れています”と片山さん。 20年間で買い付けた品数は数千点にも及びます！！

フライトジャケットやカバーオール、パーカー・Tシャツなどのウエア系、キャップ、ベルト、ブーツ、サングラス、バッグといった小物系から、マグカップ、灰皿、ステッカーといった雑貨も多く取り扱っていらっしゃいます。商品点数とカテゴリーの多さ、まさに宝さがし気分です…！

製造された年代や国別に商品を探すのも楽しそう。お気に入りのものに出会えた時、きっと達成感が味わえることでしょう！

味わい深く山小屋のような雰囲気もある店内

木材をふんだんに使った温かな雰囲気の店内は、こちらに移転する際、片山さんご夫婦が約3か月かけて改装されたそう。このクオリティは驚き！床や壁は、以前使われていた木材が活かされていて、見上げると味のある梁が目に入ります。
“ミリタリーアイテムは好きな人じゃないと好きじゃない、だからミリタリーテイストを少しでも薄めて、付き添いで来店してくれた方も居心地がいいようにしています。挽きたてのドリップコーヒーやコーラーも飲めますよ”と、店舗の一角にはウッドカウンターを設置。そして、壁や階段を上がった2階スペースには、空間を埋め尽くすほどのミリタリーホビーがディスプレイされていて、これはもう博物館級！

驚くことに、グッズはどれもお客様が持ち込んだ私物。飾ってほしい、と言って置いていかれるそうです。雑誌やフォトパネル、フィギュア、フライトデッキクルーのヘルメットなど、レアアイテムが目白押しなので、店内を歩くだけですごく楽しくて見応え抜群ですよ！
本牧に来た際には、ぜひ『マツザキ商店』を訪れてみてくださいね。