大空を舞う大きな凧 体験レポート

2023.4.2

工程 ⑨ | 最終組み立て&反り作業

大凧制作も終盤戦!大凧組み立て、反り(そり)作業

相模の大凧まつりまで残り1か月ちょっと!あっという間に時間は過ぎてしまいますね。4年ぶりの大凧まつりに今からわくわくしてしまいます♪
今日の作業は前回からの続きの「組み立て作業」(大凧の骨組みを組み立てる)と、骨組みに半円を描くような「“反り”を入れる作業」です。

竹がいくつも重なり合って、大凧の骨組みはできています!

前回の「組み立て」作業でできた骨組み。様々な太さや長さの竹を組み合わせて、縦と横、紙押さえの竹を取り付けてきました。しかし、まだ骨組みは完成ではありません!

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次に取り付けるのは、大凧を支える“枡骨(ますぼね)”と呼ばれる箇所。外枠のそれぞれ中央点を結んだひし形を作っていきます。

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枡骨は、それなりの太さと長さがある竹を見極めて使用しますが、竹の先端の細い部分は補強用の竹を組み合わせます。大凧の骨組みに合わせて、余分に出た竹はノコギリでカット。長さと太さが決まったら、小手縄巻きで合わせていきます。枡骨が4本できたら、ドリルで穴をあけて針金で大凧の骨組みにしっかりと固定します。

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大凧の中でも一番長く、凧を後ろから支える“親骨”

枡骨を付け終えたら、竹を取り付ける組み立て作業もいよいよ終盤!大凧の外枠の対角線を結ぶ“親骨”を取り付けていきます。大凧の後ろから、全部の竹を支える役目をしているのが“親骨”です。
親骨は、大凧制作で使用したどの竹よりも1本が長く、さらに強度もなくてはいけません。太めの竹と補強用の竹を組み合わせて今までで1番太い1本の竹を作ってきます。

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こちらも仮止めを行い、小手縄巻きで合わせます。

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小手縄巻きをして出来上がった親骨も、ドリルであけた穴に針金を通し固定。親骨と重なる竹も紐で結んでいきます。

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親骨が最後に組み立てる竹なのですが、ベースとなる骨組みと一番上に重なった親骨の間には隙間ができてしまいます。隙間があるとここから竹が折れてしまうこともあるので、藁を短く切って束ねたクッションのようなものを入れて隙間を埋めていきます。結ぶ位置は大凧の中心に近い中骨(親骨と初めに重なる部分)です。

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大凧の姿が段々と近づいてきましたね♪

空に高く揚がるよう、“反り”を入れます!

凧は、真っ平らの状態では風が抜けず大空へ揚げることができません。半円を描くように凧を反らせることで風が抜け、空高く揚げることができます。
今まで作ってきた大凧の骨組みを、これから反らせていきます…!
まず、大凧の横面片側に太めの針金を付け、両側に5名?10名スタンバイ。真ん中を押さえながら両辺を同じスピードでゆっくりと地面から持ち上げ、竹のしなり具合を確認しながら息を合わせて持ち上げていきます。

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両辺を高さ160cmまで持ち上げたら、片側に付けてあった針金でもう片方も固定します。針金を引っ張りすぎて切れても、緩くなって高さがバラバラになってもダメ。加減が難しい作業です。

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3間凧でも同様の作業を行っていきます。3間凧の反りの高さは72cm、6間凧の半分くらいの高さですね。

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ここまで作業が終わると、大凧の姿がしっかりとわかります。平坦で作業していた時よりも、立体になると大きく感じます!!

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今日は6間と3間の凧を重ね合わせ、風で飛ばされないよう土嚢で固定して終了です。次回は大凧を揚げる際に重要な「糸目の調整と引き綱作り」です。
大凧作りの作業も残すところあと2回!出来上がりの姿を楽しみにしていて下さいね♪