『三溪園 梅しごと』イベントに参加してきました!

明治39年の開園時に近隣の名所から集めて築いたのが三溪園の梅林。その中のひとつに、“杉田梅”がありました。その縁のある杉田梅の普及活動を精力的に取り組む、料理研究家の市原由貴子さんを講師に迎え、梅の実の加工方法や効能、梅の魅力について楽しく解説していただきました。

梅が収穫できるのは「梅雨」の季節にあたる6月頃。ちょうどこの時期です。
今回は三溪園で朝どれの梅(臥龍梅、豊後梅など)を使用して、『梅しごと』スタートです♪

『梅しごと』とは…
梅の実の収穫時期に合わせて、自家製の梅酒や梅ジュース、梅干しなどの保存食を作ることです。

杉田梅ヒストリーの動画から始まり、幅広い梅の知識を教えていただきましたが、今回は『梅しごと』ということで、梅しごとの部分をお伝えしますね。梅歴史についてはまた次の機会に♪

“梅は熟度によって作るものが違う”というのはご存じでしたか?
梅酒や梅ジュースは、青梅でも黄梅でも作れますが、梅干しは、必ず黄色く熟した梅(完熟梅)を使用します。青梅でも梅漬けは出来ますが、完熟梅でないと柔らかい梅干しは出来ないそうです。

梅酒や梅ジュース、梅干しを仕込むにも、梅の実の最初の下処理は同じです!

まず、竹串でヘタを取ります。その後水洗いをするのですが、洗う前にヘタを取った方がヘタの間にある汚れも落とせるので、まずヘタを取ってしまいます。
水で洗って水気を切った後、さらに水では落ちないような汚れを取るために、消毒を兼ねて焼酎で洗います。皮を剥かないで使用する梅には、目に見えない大気の汚れなどが付着しているそうなので、そこまできれいに洗えたら安心ですね。
水で洗った場合はキチンと水分を拭き取らないとカビが生えてしまったりしますが、アルコールはそのまま濡れた状態でも問題ありません。しかも、梅が濡れている方が砂糖や塩が梅に付着するので、浸透圧の関係で出る梅エキスも出やすくなるそうです。アルコールで洗うのは一石二鳥なのです!

また、梅酒や梅ジュースには冷凍した梅を使用すると早く出来上がるそうですよ。通常、梅酒の出来上がりは1年後ですが、冷凍した梅を使用すれば半年後には飲むことができます♪冷凍する際は、焼酎で洗った後そのままジップロックなどに入れて4~5日冷凍庫へ。

使用する容器についてもおススメのものを教えてくださいました。
梅酒というと、赤い蓋の丸いガラス瓶を想像する方が多いと思いますが…市原さんが使っていたのは、軽くて丈夫で割れにくく、酸に強いプラスチック素材。しかもガス抜き弁もあって発酵性の保存にも最適な容器。形も四角で収納しやすく、とても使い勝手が良いそうですよ!

会場では、杉田梅などの梅干しやねり梅が販売されていました!イベントに参加された方々に大人気でしたよ。

ヘタを取るタイミングから使用容器まで、今回新たに学ぶことができた『梅しごと』。
今までの知識を改めて、梅しごとをしていくのも楽しいですね。
疲労回復や食欲増進など、夏を乗り切るための保存食として梅は重宝されています。
是非、梅を身近に生活してみてはいかがでしょうか。