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〈 県央 〉

江戸から今へ、酒文化を伝える老舗蔵元『黄金井酒造』

東名厚木インターから県道64号線に入り、およそ20分。自然豊かな七沢森林公園が目の前に広がる場所に、老舗蔵元『黄金井酒造』はあります。通りから見ると塀に囲まれていますが、塀の内には少し広めの駐車場と大きなタヌキが店番をする売店が!

売店前には、大きな杉玉が吊してありますね。酒蔵でよく目にするこの杉玉。「どういう意味があるの?」と疑問に思っていた方もいるはず。この杉玉は、その年の1本目の新酒ができたと同時に掛け替え、その色の変化とともにに熟成度合の目安にしていたとか。そういう意味があったのですね〜!黄金井酒造では、毎年10月1日に酒の仕込みをはじめ、新酒ができるのが11月のはじめごろとなります。

お買い物をするときは、ピンポーンを押すとお店の方が出てきてくれます。売店では、黄金井酒造で作っている全商品(PBを除く)を買うことができます!特に有名な清酒「盛升」シリーズをはじめ、麦芽100%の酵母が活きている「さがみビール」、「クラフトジン」、「焼酎」、「リキュール」、酒粕を使ったアイスクリームや大吟醸ケーキまで、目移りしちゃうほどの品ぞろえです。なんと、神奈川県下の13蔵の中でお酒の種類は一番多いそうです!

おいしいお酒は数あれど、デイリーに楽しむなら「盛升」特別純米がおすすめだそう!常温でもお燗でも、食事と一緒に楽しめる「あと口スッキリのキレのいい酒」です。

ちょっと変わったところでは、宮ケ瀬ダム周辺の活性化事業の一環として生まれた「ダム貯蔵酒」。
ダムの地下80mにあるトンネルの中で日本酒を熟成させます。ダムの中は年間を通じて10℃前後に保たれており、まろやかでゆっくりと熟成が進みます。「ダム貯蔵酒」は特別純米と吟醸辛口の2種類楽しめます。

日本酒だけではなく、クラフトビールもおすすめ!
地元産のピーチやカボスを使った季節限定のフレーバービアも人気です。クラフトビールのコクとふんわりとした果実の香りが季節を感じますよ〜。ビール、ジン、リキュールに使う果実やハーブ、芋などはできるだけ地元産のものを使用し、地産地消と地元の農業に少しでも協力する意味合いを込めているのだそうです。

黄金井酒造の歴史は古く、200年以上前の文政元年(1818年)に黄金井伝四郎氏によって創業し、現在は8代目となります。当初の屋号は「升屋」といい「小金井櫻」という酒名でしたが、のちに益々繁盛するという願いから酒名を「盛升(サカリマス)」と改名し現在まで引き継がれています。ラベルの四角が重なったロゴは「益々=升々」にかけているそうです!黄金井酒造で造られているお酒は、東丹沢山系の伏流水を仕込水に、目指すべき酒質を見据えて厳選した酒米を使用して醸されています。越後杜氏の醸造技術を自社醸造部に伝統継承し、酒米一粒一粒を大切に、じっくりと手間暇をかけて造られています。

今回は特別に旧蔵の中を見せていただきました!
黄金井酒造で現存する一番古い建物は「旧蔵」と呼ばれており140年以上前に建てられたものです!現在は、貯蔵庫や倉庫として使われています。藁を塗り込んだ土壁は温度の変化が少なく、木戸は板がスライドして細かな温度調整がしやすい工夫がされているのだそうです。

旧蔵には、昭和30年代に鉄製のタンクが普及する前まで使われていた木製の桶も保存されていました。(一番奥の巨大な桶)現在ではとても珍しい木桶。黄金井酒造の歴史を感じることができました。

「酒は文化なり」黄金井酒造は、200年以上前より酒文化を伝え続けています。
厚木方面から宮ケ瀬湖への道すがらでもあるので、ドライブの途中に立ち寄って、酒蔵の雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。

〒243−0121
神奈川県厚木市七沢769
小田急小田原線「本厚木駅」よりバス「七沢温泉入口」下車、徒歩1分
046-248-0124
9:00~17:00
年中無休(年末年始などを除く)
あり
https://www.koganeishuzou.com/
https://www.facebook.com/sakarimasu/

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