南足柄の住宅地に素材や焼き方にこだわった美味しいパン屋さんがあるという話を聞いて、伺ってみました！

住宅地にある、素朴なパン屋さん

一見…普通の民家の『石窯パン工房 たかはし』。ちょこんと佇む黄色い看板が出ていないと、ここがパン屋さんだなんて分かりません。

目を引く“ガンコおやじ”と書いてある看板もありましたが、伺うと、優しい笑顔のご主人が迎えてくれました。10時過ぎ頃に伺ったのですが、焼き上がりが11時頃と教えていただき出直すことに。お店の近くで待っていたところ、なんとわざわざ焼き上がりを知らせに出て来てくれました。恐縮です…。
改めて伺うと、深呼吸したくなるほどのパンの香ばしいいい香りが広がっていました！ご主人が“こちらに焼き上がっています”と案内してくださったのは、思わず“お邪魔します”と言ってしまいそうな玄関の中でした。

素材や焼き方に“ガンコ”なこだわり

『石窯パン工房 たかはし』のパンは、【国産小麦、自家製粉石臼全粒粉、洗双糖、自然海塩、自家培養ぶどう酵母、国産はちみつ】を使い、油分は一切使用していないそうです。窓辺の日向には、製粉される前の小麦が干されていましたよ〜

余計なものが入っていない、自然由来の素材。洗双糖とは、さとうきびに含まれるミネラルなどの栄養分がそのままのお砂糖です。はちみつも南足柄産。パン作りに欠かせない酵母も自家培養ぶどう酵母なので、少し酸味のある、素材の旨味が生きたパンに仕上がります。
そのパンを焼くのは、手作りの石窯。

引き戸の隙間から、レンガ造りの石窯が見えました。敷地内にはたくさんの薪があったのですが、薪もご自身で丸太を割っているそう！丸太も南足柄産というこだわり。まさに、ここの土地から生まれるパンですね！

焼きたては最高の美味しさ！

玄関を開けると、焼きたてのパンがお出迎えしてくれました。（パンの他に無農薬野菜も販売されています）

小さな木箱の中にコロンとかわいいパンたちが並んでいます。なんと、焼き立て特有のパチパチ音まで聞こえます…！
季節によってパンのメニューは変わりますが、この日は6種類。もう選ぶことなんかできずに、全種類いただきました◎「はちみつ食パン」もあと20分くらいで焼き上がると聞き、もちろん“待ってます！”と即答してしまいました！

「りんごシナモン」
中にたくさん入っているりんごはとろとろ、そして程よいシナモンの香り。少し酸味のあるパン生地との相性は抜群で、素材同士のバランスが最高！甘すぎず、幸せになれるパンです。

「クリームチーズ」
ずっしりとクリームチーズがたっぷり！コクのあるクリームチーズが、パンの旨味をさらに引き出します。ワインのお供にも良さそう…！

「サイコロチーズ」
小麦の風味がしっかりと伝わるパン生地に、コロコロとしたサイコロ状のチーズがたっぷり入っています。噛み応えのあるパンにチーズの優しい味が絶品。小麦の味とチーズの味がお互いを引き立てています。

「チョコ甘夏ピール」
生地の中には、たっぷり練りこまれたチョコと角切りの甘夏ピール。チョコの程よい甘さと甘夏ピールのほろ苦さが丁度良い味わいで、少し大人な美味しさでした。

「はちみつ食パン」
お待ちかねの「はちみつ食パン」！早速焼き立てをいただきましたが…最高でした！！

このままちぎりながら全部食べられそうなくらい美味しい…！石窯で焼き上げた、ほどよいコゲも香ばしく、中はもちもち。ほんのりと酸味があり、噛めば噛むほど甘みと旨味が出てきます。自宅ではスライスしてバタートーストにしていただきましたが、焼きたてとはまた違った美味しさに♪ バターとパンの旨味が重なって、素朴だけど奥深い美味しさが味わえました。

ご自宅でも美味しいパンを

石窯パンは時間が経つとどうしても硬くなってしまいますが、少し霧吹きをしてトーストすると丁度いい具合にいただけます。ただ、焼き色があまりつかないので焼きすぎ注意です！電子レンジや蒸し器であたためてもOK。トーストとはまた違ったもちもち食感が楽しめます。
薪や石窯からすべて手作りで、こだわり素材の味が生きている、噛むほどに旨味を感じられるパン。ご主人の愛情が詰まっているのを感じます。是非みなさんにも食べていただきたい、おススメのパンです。